ボンソワー、ズッカです!
ワールドカップの決勝戦、フランスが見事に優勝したことを受けて街はどこもかしこも熱狂の渦に包まれていました。
ぼくが訪れているこのタイミングでフランスの優勝を間近で感じることが出来たのは、中々貴重で良い体験になりました。なんせ20年ぶりですからね!
というわけで、優勝国フランス現地で、実際に目にした光景や感じたことを今日は綴ります!!
フランスVSクロアチア 試合観戦へ
決勝戦はストラスブール(フランス)とケール(ドイツ)の境にある公園、Jardin deux rivesまで足を運びました。ご覧のように公園入り口には二つの国旗が掲げられています。
ここには巨大スクリーンが設置されており、多くの人がワールドカップの熱を共有しようと集まっていました。聞いた話では延べ1万7千人がいたとか!
いざ会場に向かおうと、トラムを乗ろうとするも、トラムは既に先客でいっぱいですし詰め状態。トラム内の乗客は「場所はないから次のトラムに乗れ〜」とみんなで合唱。乗ろうと試みるも四回トラムを逃し、あまりの人の多さに断念して、結局歩いて向かいました。
トラムの電光掲示板にはALLEZ LES BLEUSとフランスを応援するメッセージが表示されていて、国中が大注目しているのが伝わって来ました。
いざ、公園に着いて友達と待ち合わせするも多くの人、広すぎる敷地で探すのに一苦労。
あまりの人の多さに携帯の電波は圏外を表示することもあったほど。
なんとか友達と合流して観戦の場所を確保。
試合が始まる前は20年前の98年、フランス対ブラジルのワールドカップの決勝映像が流されていました。
今大会では多くの中国スポンサーを見かけたのに対し、98年大会ではCanonやCASIOなど、多くの日本企業が写っていたのが時代の流れを感じさせました。
フランスサポーターの狂喜
いざ試合が始まり、選手にシュートのチャンスが巡ると大歓声が響き、国民が一致団結しているような印象さえ受けました。こういう光景を目の当たりにすると、かつて革命が起きたのも納得できます!
フランス国民のサッカーに対する関心がもの凄く高いことをこのワールドカップを通じて、肌を持って実感しました。
シュートが決まると、皆これでもかというぐらいに喜びを顕にし、撒かれた紙吹雪が宙を舞う場面もありました。
クロアチアのシュートが決まったときは対照的に、ものすごく沈んで残念そうにしていて、このギャップが傍から視ている第三者のぼくとしては面白かったです(笑
結果的にはご存知のように、フランス対クロアチアは4ー2でフランスが優勝し、この後の盛り上がりが尋常ではなかったことをここではお伝えしたいです。
セミファイナルのフランス対ベルギーの試合の後もそうだったのですが、フランスが勝った後は街中に車のクラクションが鳴り響くのが通例となっています。しかし、優勝後は深夜になってもクラクションが鳴り止まず、まだやるんかい!と思わずにはいられませんでした(笑
決勝戦が終わってから中心街へ向かうと、そこには正しく狂乱という言葉が相応しい喜びを讃える人の群れ。
花火を打ち上げる人、大合唱をする人、国旗を振り回す人、車のルーフに乗り上げる人(ルーフに目をやるとボコボコになっていました・・・)、建物の頂上まで上り詰める人、川へ飛び込む人、等々、普通では見られない異様ともいえる光景がそこには広がっていました。
正直、いつ事故やケガ人が出てもおかしくはない状況。
今まで生きて来た中で、こんなに大勢の人が一つのことに対して祝福しているのを見たことがあったか?と問わずにはいられないぐらいモノ凄かったです。このエネルギーの質は日本とは全然違うなと思いました。
次はいつになるか分かりませんし、中々、普通では味わえない光景を雰囲気を感じました。
我ながら、良いタイミングでフランスに来たなと!
フランス優勝 歓喜の裏側
そんな歓喜の裏側には悲しいニュースもあります。
過度な振る舞いが災いし、事故に巻き込まれたり、逮捕者が出たり、略奪があったのも事実です。
幸い、ストラスブールでは大きく報道されるような出来事はありませんでしたが、パリやリヨンなど他の地域で起きた過剰な行動は非常に残念に思います。
20年ぶりの栄光を手に入れ、フランス国民にとっては大変誇らしく名誉な出来事ですから、騒ぎたくなる気持ちも十分わかります。
しかし、優勝を口実に略奪が起きる、狂喜が狂気に変わるなんてのは、いくらなんでもやりすぎですし、これではせっかくの優勝も台無しです。
これが発端となり、フランスへの印象がマイナス方向へ転じてしまうならば、フランスが大好きなぼくとしても大変悲しく残念で仕方ありません。
フランス優勝を通じて
今回、フランスが優勝を収めたのはぼくとしてもとても喜ばしいです。
しかし、それを心から祝って自分の国のことのように喜べるか?と言ったら、それはまた違います。
それだったら端から日本ではなくフランスを応援しています。
紛れもなくフランスはぼくにとって第二の国と言うほど愛着がありますが、ぼくの心、精神というのは腐っても日本人で、いくらフランスにカブれようがこれが変わることはありません。
それに、どの試合を観戦してもそうなのですが、日本戦を観戦していた時と同様の、自国を応援するワクワクやドキドキ感というものには及びません。
試合中の緊張感や試合後の喜びは自国の人にしか分かり得ないこと。
当たり前なんですが、たとえ遠く離れていても日本を想う気持ちがあります。
だから、フランスの優勝をフランス人同様の精神で歓喜を分かち合うことは難しいのです。ただバカ騒ぎするだけなら誰でも出来ますが。。
そんな背景もあり、今回のこの騒ぎをどこか客観的に見ている自分もいました。
まとめ
今ワールドカップ期間中、フランス戦もクロアチア戦もその他の国の決勝トーナメントもほぼリアルタイムで観戦しました。どの試合もとても興味深く、楽しませてもらいました!
特にクロアチアの戦いはどれも魅せられ、最後まで粘り強い戦い方を貫き通したところに人間味を感じては、胸を熱くするものがありました。3戦連続の延長戦はカナリの負担だったに違いありません。
そんなクロアチアの姿勢に次第に魅せられ、決勝では、クロアチアに勝って欲しい。けど、フランスにも勝って欲しいという相反する気持ちを抱きながら試合を観戦していました。
このロシアワールドカップを通じて、サッカーの面白さに気付くことができましたし、これだけの人の注目を集め、人を動かすだけの力がある選手やチームの粋を感じました。
四年後がまた楽しみです!
では、みなさんボンソワレー!!