ご無沙汰しています、ズッカです!
久々の更新の上に、その内容がコロナウイルスであることをお許しください。
街や人々はどんな雰囲気に包まれているのか、フランスで今起こっていることをぼくが自分の目で確かめたことを説明させていただきます。
決して不安を煽るためにこの記事を作成しているのではないことをご理解した上で、読んでいただければ幸いです。
フランス在住の日本人よ、お互いにこの逆境を乗り切ろうぜ!という思いで書かせていただきました。
教育機関の閉鎖
3月12日の夜に大統領であるエマニュエル・マクロンから「学校を一時閉鎖する」と言った趣旨の声明がありました。
期間は未定とのことですが、現在の状況を踏まえると、少なくとも今月はこの政策が維持されるのが確実です。
こうなるのは正直、誰もが予想していたと思います。ぼくも、学校の友達も先生もそうでした。
今週半ばには、「同じ学科の学生がコロナウイルスに感染していて、2月のバカンス明けから学校に来ていない」と、ウソかホントかも分からないような情報が出回り、不安に煽られた一部の学生は、テストがあるにもかかわらずそれを拒否するといった行動もありました。
同様に、「寮内で感染者が出たとか、出ないとか」との情報が出回り、学生たちは混乱しています。
当たり前のような安堵が突如として奪われ、これまで送っていた学校での有意義な授業や、毎日通っている図書館が閉まってしまい、行き場所がなくなってしまう辛さは誰もが感じていることです。
バー、レストラン、映画館、等の娯楽施設の閉鎖
3月14日の夜、首相のエドワード・フィリップから「更なる感染拡大を防ぐために、スーパーなどの生活必需品を購入できる場所、薬局、銀行、タバコ屋、ガソリンスタンドを除いた施設を翌日から閉める」という趣旨の政策が打ち出されました。
同様の政策がベルギーでは数日前から打ち出されています。
学校閉鎖と同様にこちらもいつまで続くかは明らかになっていません。
学校が閉まることは予想していましたが、こちらの対策に関しては1週間前のぼくは考えもしませんでした。
それだけ、今は危機迫った状況であり、拡大防止に政府が最善策を務めようとしているのがわかります。
フランスのコロナウイルスの進行具合
当初、日本での感染者数はフランスを上回っており、日本のことを気にかけていましたが、今は立場が全く逆であり、すでに報道されている通り、イタリアをはじめとした欧州各国での感染拡大スピードは正直とてつもないです。
一部の見解では、日本の対応に苦言を呈すものもありますが、ヨーロッパの現状を踏まえると、それでも日本は、早期の段階で対応したことや国の立地、国民性が爆速的なウイルスの増加防止に貢献している方です。
まだ油断は出来ないので、日本国内での今後の感染増加の抑止策を期待するところ。
しかし、ヨーロッパは陸続きである上に、マスク文化もなく、普段からのスキンシップも多いので、これらの文化が仇となりウイルス伝達の促進に影響して今のような状況を作り出したのは明らかです。(決してハグやビズに否定的ではないことをご理解ください。むしろ逆です。)
そういえば、ちょうど2年前にフランスに住み始めたころ、いつものように帰宅して手洗いうがいをしていると、それを見た当時の同居人が「なんで、そんなことしているんだ!?」とぼくに聞いてきたのを思い出しました。
フランスでは、手洗いうがいという観念が日本ほど浸透していないという事実を実感しました。
2月中旬にフランスのラジオを聴いた際(確かEurope 1だったような・・・)、フランスの国境を閉めるという案に対し、専門家は「隣国イタリアからの国境を封鎖してウイルスの拡大を緩めることできるが、人の行き来がある以上完全に封鎖することはできない(飛行機による移動も制限されていないため)」と述べていましたが、今後はいつ国境が閉められても何らおかしくない状況と言えます。(すでに隣国のドイツが対応を表明しました)
※3月17日正午より、政府から基本的に外出禁止の申し出がありました。
食糧調達などの特別な場合を除き、自宅に留まらなければなりません。
外出の際は証明書を書いて携帯することが義務付けられています。
もし、不当な理由で外出した場合は、罰金を支払わなければなりません。
スーパーにモノがない
数日前からスーパーの中でも、コロナウイルスの影響が著しく、保存性の高いパスタ、牛乳、生活に欠かせないティッシュや石鹸類が売り場から姿を消しています。
いかに今の現状が人々の恐怖心を煽っているかが伺えます。
不安になる気持ちはわかりますが、買い占めをしても余計に人の不安を掻き立てるだけです。
フランス政府の見解では、「食糧難になることはないから、買い占めをしないように」と促しています。(ル・モンド誌より)
国境のセキュリティの強化
現在ぼくが住んでいる街、ストラスブールはドイツと隣接しています。
生活用品はドイツの方が割安で買えるので、お隣のドイツのケールという街に買い物に行く方が多くいます。
コロナウイルスの感染拡大を考慮し、ドイツ政府は3月14日から国境のセキュリティ強化を行っていますが、3月17日の朝からドイツの国境は封鎖されます。国境を越えて働く人には特別に通過が許可されるとのこと。
フランスを含む、その他のEU国が国境を塞ぐのも間近かもしれません。(3月17日の正午をもってEU圏は封鎖されたため、事実上外国人は立ち入り禁止となりました)
ちなみにストラスブールを含むGrand Est圏は、首都県のl'île-de-Franceを凌いでフランスで一番の感染者がいるため、イタリアのように封鎖されてもおかしくない状況にあると言えます。意外なことに、イタリアと国境をなすRhone-Alpesでの感染者はそれほど多くなく、Grand Estとの差は倍です。(3月15日現在)
現在、フランスに留学中の方
貴重な時間とお金を割いて遥々フランスまでやって来た方々(特に短期留学でフランスに滞在されている方、もしくは着いたばかりの方)の残念な気持ちは、同じ土地にいる立場として痛いほどよく分かります。
特に、ぼくと同様にGrand Estに滞在中の方や感染者の多い地域にいる方は目に見えないウイルスを目前に不安かと思われます。
もしかしたら、「何でこのタイミングで渡仏してしまったのか?フランスにいるのか?」と考える方もいるかもしれません。
そのような気持ちも分からなくもないですが、それでも、難しいかもしれませんが、この土地に目的を持って来た自分を誇りに思って過ごして頂けたら、一緒にフランスにいる立場からしたら嬉しいです。
ぼくは一歩でも理想の生活に、理想の自分に近づきたくてフランスに来たので、こんな状況ですが後悔は何一つありませんし、逆に来て良かったなと思っています。
ワールドカップの優勝時の狂気の沙汰も今回のコロナ騒動も日本にいたら、体験出来なかったことでしょう!
事態が収束し、時間が経過した際は「あの時は大変だったよな〜」なんて振り返る日を迎えましょう。(罹患した方やお亡くなりになられた方を軽蔑する意図は毛頭ありません)
帰国について
状況によっては、武漢のときのように希望者は帰国させるという判断が日本政府から下されるかもしれません。
ぼくは今のところ帰国については考えていません。
仮に今のまま帰ったとしても、何もすることないし(日本帰ったら肩書きはニート・・・)、もしかしたら知らぬ間にウイルスを持ち帰って自国民に迷惑かけるかもしれない、というのが本音。
今は大丈夫でも帰国の飛行機内でもらってしまう可能性が大いにありますし・・・。
どうしようもなくなったら、別地域の友達宅に行くとかその程度。(てか、どうしようもない場合はそもそも移動制限がかけられる。時すでに遅し)
だから、帰国する人がいるとしたら、日本でこれ以上の罹患者を増やさないためにも、検査受けるなり隔離に同意するのが義務かなと。
まとめ
色々と長々と書きましたが、大事なのは病は気からという言葉が示す通り、変に神経質にならないことです。
よく食べてよく寝て、篭りすぎず、日中は散歩でもしながら適度に日の光を浴びて、手洗いうがいを励行すれば大丈夫かと思われます。
極め付けに、「我、無敵なり!大和魂炸裂!!」と心の中で毎日念じとけば、コロナウイルスなんて消えますから。
そのぐらいのスタンスで、最近開設されたYoutubeのエガチャンネルでも視聴して笑っていればウイルスなんて近づかないことでしょう。
皆さんの健康と健勝をストラスブールから込めます!!
この苦難を乗り切りましょう。